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NEW!日本の秋にぴったりなレイ

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<リンドウ>
学名:Gentian
英名:Japanese bell flower

 

レイ制作:亀田しのぶ Na Pualei Aloha

 

ついこの間まで暑い日が続いていたのに、急に秋らしい季節になりました。

日本の秋の花、と言うと皆さんどんなお花を思い浮かべますか? いろいろなところ、特にお寺などでは秋には菊祭りが開催されますね、きれいに仕立てられた小菊、一輪咲きの大きな見事なもの、お人形に仕立てられたものなど、たくさんの菊が色とりどりにきれいに咲いていますよね。 菊は今では一年中お花屋さんにありますが、本来は秋咲きです。
他にはどんなものがあるでしょう? お花屋さんで秋によく見られるのはリンドウ、ケイトウ、野バラの実や紅葉した枝物、などなど。 市場でお花を買いつけている私は、栗の実の付いた枝物が出始めて、青い栗のいがが1、2個落ちて床に転がっているのを見ると、『あぁ、秋が来るなぁ』と毎年思います。

秋のお花や紅葉した葉は『秋色』だなぁ、といつも思います。 秋色とは? 私にとっての秋の色は紅葉した葉の色、オレンジがかかった赤や茶、ワインレッドなどの深みのある色なんです。 みなさんは『秋色』と言うとどんな色を思い浮かべますか? 四季のある日本ならではのお花の楽しみ方ですよね、今回はそんな秋の花、リンドウで作るレイをご紹介したいと思います。

リンドウはみなさん、多くの方が知っている植物かと思います。
リンドウの原産地は中国、朝鮮半島、シベリア、そして日本も原産地のひとつになっている植物で、山野草として山に野に咲いているのをよく見ることができます。 お花屋さんで見かけるものは、品種改良された長さのあるものですが、秋に野山にハイキングなどに行くと、足元の低いところできれいな青紫のお花をつけたリンドウが見られる機会があるかと思います。

リンドウは漢字で書くと『竜胆』。実は根の部分は古くから生薬として使われ、今でも漢方薬として活躍しています。
漢方薬として使われるようになったかわいらしい伝説があるんですよ。
日光の二荒山神社の伝説では、昔々、ある行者が山奥で雪の下から何かを掘り起こしているウサギを見つけ、行者がウサギに「なにをしているのか?」とたずねたところ「これで主の病気を治すのです」と言いました。行者は不思議に思いながら同じ根っこを掘って持ち帰り病人に用いると、みるみる病気が治りました。驚きつつも「これは神様がウサギに姿を変えて教えてくれたのだ」と感謝し、その根は多くの病人を救うこととなりました。それがリンドウの根だったということです。

そんな日本人にはなじみ深いリンドウ、レイを作るようになってすぐの秋に『リンドウをレイにしてみたい!』と作ってみたら、レイにしたその姿があまりにもすっきりと、そして凜としたきれいさでおもわずため息をついてしまったのを思い出します。

お花屋さんで手に入るリンドウは品種改良されたもので、1本にたくさんのお花がついています。 色は皆さん一番なじみのあるのが青、少し紫がかった青でしょうか、それから白、紫がかったピンクのものもきれいです。そして最近では、白と青のマーブルのものも作られています。もともとは青い色のリンドウですが、品種改良されて作られた色はどれもきれいな色なんですよ。

リンドウは8月くらいから出回り始めます。 その年の暑さ、気候の様子によって出始める頃は少し変わりますが、だいたい8月の終わりくらいになると収穫量が増えてきます。 8月中の暑い時期のリンドウは花びらも薄めで、まだ少し弱い感じですが、9月に入るとしっかりしたものがたくさん出てきます。 毎年の気候にもよりますが、9月、10月が最盛期で、その後は天候次第、10月で終わってしまうこともありますし、11月の初めくらいまでは切り花として手に入ることもあります。