コラムコラム

第114回 ロバート・カジメロ

2015.01.29 ハワイアンCD
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ロバート・カジメロ
フラ 2
(ハワイ盤 MACD-2172)
クムとしても円熟期にあるロバート・カジメロ。音楽面でもけっして枯れることなく、今の彼にしかできない音楽を演奏しています。一昨年夏にリリースされた“フラ”は、ハワイアンの中でも、長く踊れらてきた名曲をピアノの伴奏で歌うというありそうでなかった企画ものでした。この第二弾が本作。

今回も聴こえるのは、ピアノとロバートのあの声。神話をモチーフにワイレアの美しさを讃える“ハノハノ・ワイレア”から静かにスタートして、魚がたくさん泳いだ頃の美しさを歌う“ハナウマ”など、ロバートが好きな“場所”の曲が多いような。

前作が出た時も考えました。フラではちょっと踊りづらそうなピアノ1本の伴奏と独唱という地味なスタイルにこだわるのは何故なのだろう。

ロバートは“サンディー・マノア”からミュージシャンのキャリアをスタートして、 “グアヴァ・ジャム”という、ハワイアン史上に残る名盤をリリース。その後、兄弟のローランドとブラザーズ・カジメロとして多くの、ほんとに多くのアルバムをリリースして第一線で活躍してきました。

ロバートの“フラ”企画は、自分の人生と、いいことばかりじゃなかったハワイの歴史を振り返りながら、歌い、録音しているのかもしれません。今の彼だからこんなシンプルなスタイルが似合うし、そんな気持ちが汲みとれるから人を深いところから癒すような気がします。少なくとも僕にはここで歌われる多くの“土地”の歌にはそんなロバートの気持ちが感じられました。

寒い冬の休日の午後聴いてみてください。暖かい風が吹いてきて、あなたをそっと包んでくれるはずです。

 

ひとこと“ALOHA”コラム

ずいぶん前に奮発して買ったマウンテンバイクで、川沿いにどんどん山の中へ入っていくことにハマっています。平日でも休日でも、ほとんど誰に会うこともありません。30分に1回くらい自動車とすれ違うくらい。最初は淋しいツーリングと感じていましたが、この山と川と道が自分のためだけにあるような気持ちに変わってきました。贅沢ですよね。谷底に流れる清流は、透明度が高すぎて、エメラルド・グリーン色に輝いてます。ハワイの自然もいいけれど、岐阜の自然も今の僕には同じくらいの価値があるような気がしてきています。