コラムコラム

第21回 アロハシャツを探す旅

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80年代、渋谷のあるアンティーク・ショップに夢中になり、通いつめた時期があった。

店内に足を踏み入れると、まるでハワイのアンティーク・ショップにいるかような錯覚に陥り、僕にとって特別な空間だった。天井からヴィンテージ・アロハシャツが吊り下げられ、ショーケースには、ハワイのお土産がメイド・イン・ジャパンだった頃のフラドール達が所狭しと並んでいた。オーナーが大のハワイ好きとあって、アロハシャツやハワイの話で時間を忘れてしまうほど会話がはずんでしまったものだった。僕がアロハシャツ(ハワイアンシャツ)の魅力にはまったのも、このアンティーク・ショップとの出会いによる影響が大きいと思う。

1984年に出版された『The Hawaiian Shirt』というビンテージ・アロハをオールカラーで紹介した洋書は僕のバイブルになった。その中で“ハワイアナ”(ハワイの物)と呼ばれ、ハワイの文化、自然、ライフスタイル、伝説など様々な要素がセンス良くデザインされ、古き良きハワイが凝縮されたシャツが僕のお気に入りだ。以前からヴィンテージのハワイアナの柄は人気が高く、コレクターの間ではとても高価なシャツとして認識されている。

ハワイアナ柄のシャツと同じく人気が高いのが「デューク・カハナモク」(Duke Kahanamoku)ラベルのニューヨークのシスコ社で作られたシャツだ。1953年のハリウッド映画「地上より永遠に」でキャストが着ていたことから人気が爆発した。色、柄の種類が多く、デザイン的にも優れていて、どれをとっても惹かれてしまう。もちろん僕もカハナモク・ブランドのファンの一人だ。

90年代の半ばごろまでは、ハワイの各島には小さなアンティーク・ショップが点在し、掘り出しもの探索がとても楽しかった。ワイキキで手が出ない高価なシャツが ネイバー・アイランドでは安く手に入れることができたのだ。しかし、アロハシャツを紹介する本が90年代に次々と出版され始め、注目されるようになってからは急速に価格が高騰し、掘り出しものはほとんど手に入らなくなってしまった。

現在ハワイではヴィンテージのアロハシャツを扱っているショップは数えるほどしかないが、ヴィンテージ・アロハシャツ人気により、多くの衣料メーカーが復刻版(レプを次々と商品化している。レプリカが注目され始めたのは当然のことだと思うのだが、やはりヴィンテージと呼ばれるものにはレプリカにはない発色や生地の質感など、時代を重ねた風格が備わっている。

80年代、初めてのヴィンテージのアロハシャツを手に入れてから久しいが、あの時の感動は今でも覚えている。「Kahala Sportswear」というメーカーの、少し褪せた朱色のボーダー柄のシャツだった。袖を通した瞬間、素肌に触れた感触はビンテージ独特の生地の“もたり感”そのものだった。このシャツの柄は僕が持っているもの以外、本やショップで探しても同じ柄に出会ったことが一度も無いのだ。

いったいこれまで世に出たアロハシャツのデザインはいったい何種類あるのだろう?ヴィンテージと呼ばれるシャツの種類だけでも計り知れない。当分の間は、これまで見たことのないデザインを見つける楽しみが続けられそうだ。

自分のデザインしたアロハシャツを発表していくことが僕の夢でもある。誰かがそのシャツに出会ったとき、僕が初めてヴィンテージ・アロハシャツに出会ったときと同じような感動を覚えてくれたら嬉しい。

【お知らせ】
◆ハワイアンミュージックとフラのイベント
「E Hula Mai 2007 ~楽園の香り~」開催
日時 2月4日(日) 開場:13:00 開演:14:00
場所 大谷ホール (京都市・下京区)
出演 関西のハラウ ゲストにNa Palapalai、Anelaikalani
HP http://ehulamai.com/index.html
内容 関西のハラウによるホイケと、ハワイからのゲストが出演する豪華なショー。ステージ演出は、フラワーアーティストUMAHANAによるアレンジと、画家ヒロ・クメの映像作品のコラボレーション。フラ、ハワイアンミュージックが好きな人なら誰でも、満足!ぜひお出かけくださいね~!
◆近日ヒロクメさんのHPがOPEN!ぜひお楽しみに。