コラムコラム

第133回 新しいタイプの爽やか系シンガーソングライター登場

2015.03.25 ハワイアンCD
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ショーン・ロビンス
『オラヌイ』

(ハワイ盤 SR-0001)
B_shone

ハワイ島から、なんとも素敵なシンガーソングライターが現れました。その名はショーン・ロビンス。1993年生まれの若者です。ハワイ大学ヒロ校で、ワイの文化を学んだというショーンは、ンガーソングライター&スラック・キー・ギタリストと紹介するのが正しいと思います。ほとんどの曲が自作で、生まれ育ったヒロの大自然や土地の人々との出会いを歌います。

 

1曲目は扇の形をした小さな花ナウパカの可憐な美しさを、2曲目では彼が育った土地プナのことをスティールギターも加えて、オーセンティックなアレンジで、軽快に歌います。この2曲はフラにも合いそうな曲です。

僕が気に入ったのは、彼の人生に大きな影響を与えたというマーク・ケアリィ・ホオマル一家と過ごした日々を歌った3曲目の“カイム・イ・カ・オル”。ギター一本で歌い上げる彼の歌声はクセがなく、スーッと心に入ってきます。

 

ウクレレのストロークと、カントリー調のスティールギターで切々とプナを歌う5曲目“ノー・プナ・クゥ・マナオ~”も心に染みます。イーグルスのデスペラードのようなジーンとくる曲。こうしたバラードが半分を占めますがどれもが若い彼が感じるハワイの今の悲哀を歌っている気がして、もっと曲の背景などを聞いてみたくて興味が沸きます。

 

ダンサーには1~2曲目以外にも6曲目の“カウア”がおすすめ。彼のアップテンポの曲は、いかにもフラって感じではなく、全体に爽やかで清々しさに溢れていてとても元気な気分にもなります。

 

そして忘れてはならないのが、スラック・ギターとしての演奏は3曲のインストナンバーで聴くことができます。まろやかな優しい音色が彼の特徴で、真冬のよく晴れた日の午後、大きな公園の歩道をどこまでもあてもなく歩いているような静かな高揚感を感じさせます。
聴くたびに深みが増すとても良い作品に出合うことができました。