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NEW!第12回 NHK、TMT建設問題報道

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マウナケア山ビジターセンター前の「Hale Kū Kia‘i Mauna(マウナケアを護る戦士たちの家)」 (Photo: Noriko Karube)

2016年2月11日(木)夜9時から、NHKのニュースウォッチ9で、マウナケア山のTMT建設問題が報道されました。私も少しだけ出演させていただきました。皆様、ご覧いただけましたか?

日本でこのようにTMTの建設問題に大手メディアが向き合い、その背景について報道がなされたのは今回が初めてのことです。マウナケア山での巨大望遠鏡建設問題は、多くの逮捕者を生み出してしまうなど、現地では大変な社会問題になっています。プロジェクト参加5カ国の中でも日本は中心的な役割を担っています。だのに、なぜ、これまで報道がなされなかったのでしょうか。はたして私たちは、このまま現地の「本当の」事情を知らなくていいのでしょうか。

今月上旬、NHKに協力しながら、私はハワイ島で研究調査を行いました。これから何回かにわけて、先日のニュースでは詳しく触れることができなかった点、また、私なりの視点をお伝えしていきたいと思います。今後、NHKに続くフェアな報道が日本で見られるかはわかりませんが、少なくとも、このコラムからは、TMT建設計画がハワイで巻き起こしている問題、そしてそれに巻き込まれている現地の人たちの複雑な事情を発信してゆけたらと思います。

TMT連載第12回_2

マウナケア山ビジターセンターで既に販売されているTMTのマグカップ (Photo: Noriko Karube)

2015年12月にハワイ州最高裁が建設差し止めの判決を出して以降、マウナケア山には少しの平穏がもたらされています。しかし、問題は解決したわけではありません。再びTMTの建設を行うために、プロジェクト側は、建設許可を再取得するための手続きをとりなおす準備をすでに始めています。この過程には数年がかかる可能性があるため、多大なる建設遅延は望ましくないとし、同時に他の建設候補地を検討する可能性も発表しています。しかし、現状マウナケア山での建設が、最も望まれていることには変わりありません。建設を大きく応援しているハワイ大学も州政府も、マウナケア山への建設を切望しています。

もうすぐ、メリー・モナーク・フェスティバルが開催されます。計画に参加している日本から多くの人がやってくることに、現地の人たちは複雑な気持ちを抱かずにいられません。フラを継承し、聖地を守ってきたハワイの人の努力や苦悩、困難があったからこそ、今日、世界中の人がフラやハワイ文化の美しさを享受することができていますよね。歴史的にとても友好な関係にある日本からは、特に、現地の事情に対してより深い理解と配慮を示したいと私は思います。ハワイ島でフラの祭典が始まる前に、みんなで一緒に考えていきましょう。

 

〈参考〉

NHK科学文化部 黒瀬総一郎さんによる放送後記

http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2016_0212_2.html