コラムコラム

NEW!ケオラ & モアナ・ビーマー、ライブCDがいい

2017.10.07 ハワイアンCD
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Keola & Moana Beamer

ケオラ & モアナ・ビーマー

『インコンサート』

(ハワイ盤)

ハワイ音楽の世界でひときわ有名な一族である、ビーマー家のひとりケオラ・ビーマーはスラック・キー・ギターの名手であり、その味わいのある歌声にもファンが多い人。かつて幾度となく来日もしており、必ず一緒にやってくる奥さんでクムフラでもあるモアナさんがフラで華を添えます。このCDは、そんなふたりが開いたコンサートのライブ盤。ライブと言っても拍手や歓声は一切カットしています。

ケオラ・ビーマーの音楽は特別な音楽です。テクニックを前面に出してノリノリで弾きまくるでもなく、かと言ってレイ・カーネのように静かに静かにひとつの旋律を少しずつ変え繰り返し弾いて聴き手をリラックスさせるというタイプとも違うんですよね。

彼は元々ケオラ & カポノ・ビーマーというデュオを組んでいて、歌を歌って何かを訴える人。ソフトで太く、それでいてなめらかなボーカルを駆使してハワイの谷を渡る風の冷たさや、雄大な火山の寛容さ、木々の美しさと優しさを巧みなギターとともに表現してきました。それはとってもハワイアンっぽい音楽とも言えますが、とてもスピリチュアルな音楽を聴いているような不思議な心もちにさせられることもあります。

終盤10曲目の「ナニ・ハウプ」はそんな1曲で、丁寧に爪弾かれるギターの音色をバックに、離れたところにいる誰かに対して、それ以上遠くに行かないでこっちに来るように諭すかのように聴こえて心に染み入ります。祈りにも似たこの優しい音楽はなんなんでしょう。

続く「プア・リリレフア」では若手ギタリストの代表ジェフ・ピーターソンを迎えての共演。スタイルの異なる2本のギターによって一層演奏に広がりと深みが増します。

ラストはケオラ & カポノ・ビーマー時代の大ヒット曲「ホノルル・シティ・ライツ」のセルフ・カヴァー。若い頃、本土に演奏に出かける時のホームシックな気分を歌ったこの歌を60代となった今歌う時はどんな気持ちなんでしょう。60年代、ワイキキに次々と大きなホテルが建設される変革期から、音楽を通じてハワイを見てきた彼には、あの頃のハワイ、今のハワイ、どんな風に映り感じられるのか、メッセージが込められているような気がして何度もリピートしてしましました。

久しぶりに聴いたケオラ・ビーマーの歌に、僕は心底癒されたような気がします。夫婦名義のアルバムなれど、彼女の歌はわずかなコーラスのみで、あとはイリイリなどの小さな打楽器、そしてフラ。それを二人のライブアルバムとして出すなんて、ほんとに奥さんを愛し、リスペクトして生活しているのが伝わってきました。

 

ひとこと“ALOHA”コラム:

今日は3連休明けのお休みでして、この記事を書くために借りてきた本を読みながら1回目を聴いていたんですが、あまりの気持ちよさから寝てしまいました。さて、僕はこれから秋の始まりの夕方の海を見に鎌倉へ行ってきます! 今は真夏同様の暑さですが、16時を過ぎると気温がグンと下がって気持ちよく過ごせそうな気がします。