コラムコラム

ジョニー・ラム・ホー 『Can’t You Hear Me Calling キャント・ユー・ヒア・ミー・コーリング』

2023.01.05 ハワイアンCD
このエントリーをはてなブックマークに追加

🎍あけましておめでとうございます
🌈本年もどうぞよろしくお願いいたします

昨年フラの世界でいちばん大きかった悲しみは、クムフラ ジョニー・ラム・ホー氏(以下、親しみを込めてジョニーと呼ばせていただきます)の逝去ではないでしょうか。私の中では、ジョニーは「ハーラウ・オ・カ・ウア・カニ・レフア」を率いる偉大なクムフラであるとともに、作詞作曲を自らする偉大なるミュージシャンでした。

2001年のメリー・モナーク・フェスティバルでミス・アロハ・フラに輝いたナターシャ・オダ。彼女のアウアナ演技のバックでギターを弾いて歌うジョニー、そしてその横には相棒ダーレン・バネテッツ。ライトのあたらない狭いスペースで、生徒のために歌う。でも、その演奏のレベルが信じられないくらい高いのです。どこまでも上りつめるような高いキーのファルセットは今まで体験したことがない世界で、衝撃を受けたことをよく覚えています。その後、ジョニーの薫陶を受けデビューするナー・パラパライは、この二人のスタイルに大きな影響を受けたことは間違いないと思います。

ジョニーは2枚のソロアルバムを出していますが、1枚目の「ザ・プロミス・オブ・ゴッズ・ラブ」(1992年)は、残念ながらどの配信サイトでも聴くことができません。今聴けるのは、2007年リリースのもう1枚、「キャント・ユー・ヒア・ミー・コーリング」だけということになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギターとウクレレだけのシンプルなイントロではじまる1曲目の表題曲「キャント・ユー・ヒア・ミー・コーリング」は、転調して入るサビがポップでかっこいい軽快な曲。若きマーク・ヤマナカもコーラスで参加している12曲目の「フジサン」は、富士山の美しさと力強さを称えるアップテンポのナンバーでフラにぴったりです。アルバムの最後には、ジョニーの力強いあのチャントの貴重なバージョンも収録されています。

これを聴いていたら気になったので、同じく2001年メリーモナーク、伝説ともいえるナターシャさんのカヒコの映像を探して観てみました。ジョニーらによる気合の入ったチャントと一体になった、まさに神が宿ったかのような圧倒的なパフォーマンス。独創的な振りと舞。当時感じた「すごいものを観てしまった!」という感覚が蘇ってきました。

あらためて、クムフラ ジョニー・ラム・ホー、永遠に。

ありがとう!

 

今回ご紹介したアルバムはSpotifyで聴くことができますよ

↓↓↓Check it out ! ↓↓↓

 

ナターシャ・オダさんのカヒコのパフォーマンス(2001年のメリー・モナーク)はこちらで観ることができます。

↓↓↓Check it out ! ↓↓↓

 

🌈ひとことアロハ・コラム🌈

私はレコードも好きで、中古盤屋さんでハワイアンを見つけると、見境なく手にしてレジに並んでしまいます。レコードの魅力はどっしりとした低音と全体に音圧が高くて迫力があること、そしてなによりジャケットが大きいことで、そのデザインセンスが一層際立つことです。

最近買ったレコードでいちばん気に入ったのは、あの”イズ“が在籍した兄弟グループ「マカハ・サンズ・オブ・ニイハウ」のアルバムです。

ジャケットから漂うなんとも言えない清涼感。いやなことも悩みもなにもかも「そんなの関係ねー!」と言わんばかりの無垢なパワーを感じます。これを玄関に飾って、昨夏から勤務先の引っ越しによってはじまった長距離バス通勤、を含めた苦難を乗り切りました!ちょっと大げさですが、でもちょっとほんとです。よい音楽&レコードに限らず、よいデザインは人類を救います!