コラムコラム

ウルヴェヒ・グェレロ 『Ka Manawa Pono カ・マナワ・ポノ』

2023.01.31 ハワイアンCD
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クムフラ、ウルヴェヒ・グェレロ率いるハ-ラウ・フラ・カウルオカラーは、日本にも多くの分校を持ち、その優雅で伝統的かつ独特なフラ・スタイルが注目され続けるハラウです。

ウルヴェヒ氏は自主製作盤を含めると4枚のアルバムをリリースしていて、ミュージシャンとしても素晴らしく、私も大好きなクムです。特に今回紹介する「カ・マナワ・ポノ」は2011年にリリースされた記念すべきデビュー盤にして私が思う最高傑作。まず、このジャケットがいいです。ウクレレを持った姿とチャントを唱える2枚の写真、そこにアーティスト名とタイトルがさりげなく入っているというシンプルなデザインながら、強めの「ハワイの雰囲気」みたいなものが伝わってくる。不思議と印象に残るジャケットだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全体にやさしくゆったりした雰囲気の曲が13曲収まったこのアルバムから、多くの曲がフラダンサーに踊られてきましたが、4~6曲目までの怒涛の号泣スローナンバーの連続をぜひ聴いてください!

まずは4曲目の「キパフル」はていねいなアコースティック・ギターだけで聴かせるせつないナンバー。西マウイにそびえる美しい山とそこに吹く風を歌った詞のとおり、流れるようなメロディーとウルヴェヒ氏のファルセットの美しさが際立ちます。続く5曲目「ハエラーアウ」もいいです。ウルヴェヒ氏のオリジナル曲で、ラハイナから眺めたこの土地の自然や人々のことを歌っています。静かに沈んでいく夕陽を見ているようなセンチメンタルな曲。チャントからはじまる6曲目の「カ・フアカイ・ア・ライエロケロヘ」は後半さりげなく入るストリングスとコーラスがこれまた切なくて。ステージの終盤、ソロか数名のグループで踊った時、曲が終わって数秒してから拍手がはじまるような、どこか吞み込まれるような静寂感がたまらない曲です。

先にCDデビューしてミュージシャンとして成功をした、かつての仲間ケアリィ・レイシェルの影響を感じなくもないけれど、こうして久しぶりにじっくり聴いてみると、ウルヴェヒ氏の方がハワイ感が強いように思います。CDジャケットもそうですが、ネイティブで伝統的なハワイやフラへの思いやこだわりが強い人なんだと改めて認識することができました。

冬の午後、穏やかな気持ちで聴きたい1枚です。温かい飲みものと一緒にどうぞ☕

 

今回ご紹介したアルバムはSpotifyで聴くことができますよ

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🌈ひとことアロハ・コラム🌈

割と暖かいと感じていたこの冬ですが、先週くらいからぐっと冷え込んできて、冬らしくなってきました。家の近所に小さなあんこ工場がありまして、冬になると毎週500g650円で小売りしてくれる粒あんを買ってきます。正月の余ったお餅で作るお汁粉もいいし、一緒に売っている最中の皮にあんこを入れて食べてもいい。朝は焼いたパンにあんこをたっぷり塗って食べています。夕食後にはスプーンでそのまま食べることもあります。こんなおいしいスイーツがある日本の冬はすばらしい⛄❄ コーヒーも、赤ワインも、冬がいちばんおいしいですね。