90年代、日本航空のハワイ直行便CMソングに、テレサ・ブライトの「パフューム・オブ・パラダイス」が使用されたことは大きなできごとでした。多くの人にとって、ハワイの音楽と言えばビアガーデンのBGMなどで流れるスチール・ギターの”あの世界”でしたから、「この心地いい音楽はいったい誰?」となり、大ヒットしました。
続いて、ナレオやケアリイ・レイシェルもデビューし、「ハワイアン=癒しの気持ちいい音楽」という認識が広まって、今につながるハワイブームが起きたような気がするのです。
そんなテレサが配信だけしていたアルバムがようやくCD化されました。
ジャケットも素敵だったのでご紹介しますね。

テレサの魅力といえば、小さくささやくような歌声と小編成のジャジーな演奏、そこに自らが弾く静かなウクレレの音色。さらにボサノバの要素もたっぷり入れて、なんとも言えないドリーミーな世界です。
このアルバムはジャズのスタンダードをテレサ風アレンジで歌い切ったアルバムなんですが、のんびりした演奏にテレサの歌が乗ると、それはジャズというより、やっぱりハワイの音楽、テレサの音楽になってしまうんです。
アルバムはジャズの名曲として知られる「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ」からスタート。ギターのまろやかな音色と軽くうねるようなベースの音をバックに、テレサの歌がぴたりとマッチしています。ピアノメインの演奏でラウンジっぽい雰囲気の3曲目「サニーサイド・オブ・ザ・ストリート」もおすすめの1曲。かすかに聞こえるハモンドオルガンの音が効果的なのは6曲目「レイジー・ボーン」。ブルージーな演奏はテレサの新境地かも。けだるい午後の日差しとほのあたたかい風が吹いてくるような、まさにレイジーな曲に仕上がりました。
久しぶりに聴いたテレサの歌声でした。真冬の日本の冷たい北風と晴れ渡った空にすぅーっと溶け込んで、なんとも幸せな気持ちになってしまいました。
いい休日の午後をありがとう、テレサ!
❖今回ご紹介したアルバムはSpotifyでも聴くことができますよ❖
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https://open.spotify.com/album/3kNk2lKwoSDk4VSXVR3jR0
🌈ひとことアロハ・コラム🌈
6月に開催される日本最大級のハワイフェス🌴「Aloha YOKOHAMA 2023」の出演者の中にマーク・ケアリイ・ホオマルの名前を見つけて興奮しました。詳細について私はまだわかりませんが、もしも単独でミュージシャンとして出演して、ウクレレ一本で歌いまくるのだとしたら面白いですね。いつだったか、横浜の百貨店のイベントで、彼のヒット曲「ハワイアン・ローラーコースター・ライド」を踊る💃地元ケイキチームを、吹き抜けの上のほうから優しい眼差しで見守っている彼の姿を見たことがあります。斬新な振付をするとんがったイメージとは別の穏やかなオーラを感じたのを覚えています。6月が楽しみです。