コラムコラム

第11回 「アロハ・フェスティヴァル ファルセットコンテスト VOL.7」

2015.01.24 ハワイアンCD
このエントリーをはてなブックマークに追加

「アロハ・フェスティヴァル ファルセットコンテスト VOL.7」 毎年盛大に開催される「アロハ・フェスティバル」。その目玉のひとつであるファルセット・コンテストは、入賞すると名門フラ・レコードと契約できることから、ハワイ中からのど自慢が集まります。私が勝手に世界一美しいファルセットだと思っている“コディ・プエオ”もダンサーに人気の“ブラ”も、そしてあの“ロパカ”もこのコンテストの入賞者。そう、ここはミュージシャンの登竜門なんですね。

「そもそもファルセットって何?」という方に説明させていただくと、ハワイアン聴いていると独特の裏声で歌う人いるでしょ?この歌い方をファルセットと呼んでいます。もともとはヨーデルを真似たものという一説も。ファルセットの典型的な歌い手はやはり“ジェノア・ケアべ”でしょうか?最近では、“ライアテア”なんかも新しいタイプのファルセットを歌う一人です。

で、このアルバムはその年の入賞者をズラッと集めて録音された、正式なアルバム・デビュー手前の段階の言わば、お披露目盤で、今年でもう7枚目になります。今回注目してほしいのが、日本のハワイ好きの間では話題を集めていた“岡田ひろし”さんの曲。何ともふくよかで穏やかなファルセットで、キーが高ければ高いほどいい、と言う人が多いこのジャンルで、こんなファルセットもあるんだ、と思わせるものがあり、聴く価値大です!

横浜のハワイアン・レストラン「レイハレ」で、よくライブをやっているのでチェックしてみてください。とにかく今後の活動に期待しましょう!もちろん、他のアーティストも今はアマチュアながら、子どもの頃から週末のパーティーで歌わせられ、鍛えられた人ばかりなので、レベルは相当高いです。

ファルセットのアルバムを出す男性って最近少ないでしょう?そう、上手いだけで一枚のアルバムを作るのは難しいんです。その点、このアルバムは5人のアーティストが3曲くらいずつ歌っているから飽きないし、微妙な違いが楽しめたりしてお買い得。収録された曲も「キモ・フラ」「ウルパラクア」など、フラの定番曲もあったりで使えそうですよ。毎回男性が中心なので、来年は先日ご紹介した“古賀まみ奈”さんなんかにも挑戦してもらいたいですよね。

ナー・パラパライとロパカが一緒のステージで炸裂!
この間新宿で見たホイケは、“ナー・パラパライ”と“ロパカ”がバックを務める、とても贅沢なものでした。彼らは、この日出演したハラウのハワイ出身のクム2人と深いつながりがあり、「ミュージシャン側はその日のノリで歌うから速くもなるし遅くもなるよ」といった調子で、あくまでもハワイのやり方で進めます。おかげでダンサーはそれに合せなきゃいけないからほんとにたいへんそうでした。でも、その緊張感と楽しさが、見ているこちらにもビンビン伝わってきて、とても新鮮な体験できました。それにしても、素晴らしい演奏でしたよ!

【artist】
Various Artists
【title】
アロハ・フェスティヴァル ファルセットコンテスト VOL.7
/Aloha Festivals Falsetto Contest Winners Vol.7