コラムコラム

第25回 待望!タヒチアン・コンピレーションが登場

2015.01.24 ハワイアンCD
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TAHITI HEIVA TAHITI HEIVA
タヒチ・ヘイヴァ
(GNCP-1016)

この春、サンディが出した“タヒチアン・パッションズ”はあっという間に初回限定盤が売り切れるヒットに。今やフラに迫る勢いのタヒチアン・ダンスですが、音源はやはり不足しているようですね。特にスローなアパリマに使う曲は苦労されているようです。さてそんな悩みを解消してくれるのが今回のCDです。一年に一度開催されるタヒチアンの祭典“タヒチ・ヘイヴァ”の日本大会の代表の方が責任選曲しているだけあって代表曲・名曲がズラッと並びます。残念なのはコンコンコン、、、というテンポの早いトエレなどの打楽器を使った曲が少なめなこと。それはハワイから輸入している“DRUM BEATS OF THE PACIFIC VOL.3” (CDHRI1024)がおすすめ。タヒチに限らず環太平洋の様々な打楽器による演奏をストイックに編集した名シリーズでタヒチアンの定番でもあります。

 

 

 

関万里子〈素敵なハワイアン親子! 神谷えりとその母関万里子さんのこと〉

このお二人の名前をご存知の方は相当のハワイアン通ですね。神谷えりはNHKの子供向け番組の中で体操コーナーで使われる“アイーダアイーダ”をジェイク・シマブクロの伴奏で歌っているジャズ・シンガー。私がこの人に興味を持ったのは“E SEVENTH”という名義で‘01年に出したハワイアンアルバム“HULA NOVA”というアルバムがあまりに素晴らしかったから。ジャズをやっている彼女がこうしてハワイ音楽をやったのは深い理由があって、お母様がスティール・ギター奏者、お父様はカノウプスというブランドのスティール・ギターを作っている人なんです。そんな環境だからハワイアンを歌うことはごく自然の流れだったんですね。
そしてこのお二人、揃ってアルバムを出しました。まず神谷さんは“DUOS”(MRPD-1001)というタイトルで秋田慎治(p)、小沼ようすけ(g)ら、実力NO.1の若手ジャズミュージシャンを一人ずつスタジオに招いてデュオで聞かせようというもの。少しだけハスキーでちょっとセクシー、でも媚びたところが全くないピュアな歌いっぷりは今日本で一番素敵なジャズ・シンガーだと思います。この中でハワイアンは1曲だけ“アロハ・ノ・カラカウア”をやっていますがこれがいいんです。さてお母さんは“ISLAND OF DREAMS”というアルバム。スティール・ギターのあらゆる奏法を駆使して“へ・アロハ・ノ・ホノルル”“モキナハ・ララバイ”などの名曲を情感たっぷりに奏でます。バックも一流のミュージシャンの控えめなバッキングも彼女のスティールを引き立てます。気持ちよく目覚めた朝によくこのCDを聴くとなんだかとっても幸せな気持ちになります。神谷えりも1曲ゲストでワルツを歌ってます。年に数回だけハワイアンのライブを母子でやっているお二人。なんて素敵な親子なんでしょう!

*関万里子さんのCDは残念ながらタワーレコードでは扱いがありません。お買い求めはmarikogod8@mbr.nifty.comへ直接お申し込み下さい。神谷えり