コラムコラム

第37回 ほんとに待ってたよ! 真のハワイアン・ソウル・シンガー、 HAPAのオリジナルメンバー、ケリィ・カネアリィ待望のソロ作登場!

2015.01.27 ハワイアンCD
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KELI’I KANEALI’I / KANEALI’I NA MELEKELI’I KANEALI’I / KANEALI’I NA MELE
ケリイ・カネアリイ/ カネアリィ・ナ・メレ
(フラレア HLR-8012)
僕が一番愛しているハワイアンのアルバムの1枚がHAPAの“ナマハナ”です。

HAPAはこのアルバムを最後に一度解散してしまい、現在はネイサン・アウェアウを迎えて“新生HAPA”として活動しているわけです。

バリー・フラナガンのギターはもちろんなんだけど、やはり“旧ハパ”の魅力は相方のケリイのヴォーカルだと思います。太い声で、どっしりしているんだけどとっても繊細なニュアンスも表現できるという人で、他に同じタイプ見当たりません。

さて、そのケリイがやっとのことでソロ作を出しました。“ナマハナ”は99年ですから、9年間沈黙していたことになります。奥様でクムであるヘアラニ・ユンと一緒によく日本にも来ていたから本誌でも写真などはよく見ていたけど、音はほんと久しぶり。

いやー、これ素晴らしいです。ちょっとブルージーなアレンジが泣かせる“エイネイ”からはじまって“ワイカロア”“キモ・フラ”“マキー・アイラナ”などなどフラの名曲だけを18曲、ギター1本での弾き語りスタイルで聴かせます。この人の歌には本物の“マナ”が宿っているようで、ちょっと怖いくらいすごいと感じる瞬間も。ご存知“カ・ウルベヒ・オ・ケ・カイ”もちょっとルーズでいい感じだったし、ラストはオリジナルも披露。
曲ごとに付いているヘアラニ・ユンの解説がさすがクム、詳細で曲の背景はもとより、イーディス・カナカオレの話やレナ・マシャードなどなどとっても貴重な話ばかり。

このアルバムを引っさげて、ビールが飲めるライブハウス・ツアーやって欲しいな! 音楽がほんとに好きな人のハワイアンって感じです。

ひと言コラム*
昨日、仕事終えて帰り際にハパのバリー・フラナガンにハワイまでインタビューしに行くという出版者の方が、事前にハパのことを詳しく知りたいと尋ねて来ました。ハワイ好きのいい方だったのと、ハパということで熱が入ってしまい1時間も語ってしまいました。その直後、偶然クムで歌手でもある、レイラニ・リベラボンドさんとバンドの方々が来店。私の著書“ALOHA! ハワイアンCD132選”に載っているご自分のCDを私に見せて「これ私なのよ~」と。週末に大井町で行われる4月6日の“モキハナ・フラ・フェスティバル”にミュージシャンとして来日したんですね。ハワイ→川崎のあの雑踏。早くハワイ帰りたいだろうな…