HOLUNAPE / AHEA? ‘ANO!
(ハワイ直輸入盤 RSCD 8808)
カジメロ? ホーケナ? 割と低めのどっしりしたコーラスで聴かせる点では似ているけれど、ちょっと違う。“新しいタイプのトラディショナルなハワイアン”を歌うのが今回のホルナペの世界。デビューアルバム“ヘ・オル”が06年のナ・ホク・ハノハノ賞で「デュオ&グループ」「ハワイ語によるパフォーマンス」の2部門を受賞してしまったから、その実力は誰もが認めるところ。受賞の前もメリー・モナークで引っ張りだこになっていた時点で、日本でもいつCD出るんだろうって話題になっていました。
メンバーのベース&ギターのケコアさんとウクレレのカマさんは名門カメハメハ・スクール出身。ウッド・ベースのカナイもオーソドックながらいい味出してます。やはり、ハワイアンのベースはやっぱりウッド・ベースがしっくりきます。
今回もデビュー盤同様、プロデューサーには名匠ロイ・サクマ。ホルナペはほとんどの演奏を自分たちだけでやるんだけど、とにかく音の録り方が綺麗で、彼たちの一番の売りであるコーラスを一層引き立てます。
アルバムはトラディショナルが1曲と、レイク・トリオの“フラ・レディ”のカヴァーが1曲、あとはほとんどがオリジナルってところがポイント。特に、ナー・パラパライのクアナ・トーレスが書いた“オハイ・アリイ・カルヘア”はアウアナにぴったりのしっとりした美しいバラード。アップテンポでは“ワイアナエ・フラ”がいいです。ワイアナエを歌った曲には名曲がたくさんあるけど、また名曲が1曲増えました。素朴で明るい曲調はケイキ・フラにもぴったりだと思いますがいかがでしょう?
「ナホク賞を受賞した後も僕ら3人は何もかわっていないよ」という彼らの言葉通り、1年かけて曲を作って、たっぷり時間かけてレコーディングというマーペースで音楽活動をしている彼ら、その成果はこのアルバムの完成度が物語っています。とにかく今年はこのホルナペで決まりですね!出たばかりだけど、もう名盤です。
ひとこと“アロハ”コラム:
今年の梅雨は結構強力ですね。でも、雨が上がったあとの公園を走る時の、木々や土から立ちこめる、あの独特の香りもいいものです。それに、休日が雨だったら映画って手もありますよね? 懐かしい“インディ・ジョーンズ”シリーズが復活しましたね。今日から公開です。私は来週末に行く予定なんですが、スターウォーズにそれほどのめり込めなかった私も、インディー・ジョーンズは別。トロッコに乗っていると、大きな玉が追いかけてくる…みたいなパターンは毎回同じだけど、いつもハラハラドキドキ。あぁ、80年代って楽しかったなぁ~ 話し変わりますが、メリー・モナークの08年版DVD、もう店頭に並んでいますのでチエックしてくださいね!