KAUMAKAIWA KANAKA’OLE / KAUMAKAIWA KANAKA’OLE
カウマカイワ・カナカオレ / カウマカイワ・カナカオレ
(ハワイ盤 MACD2117)
ちょっと前のメリー・モナーク・フェスティバルで、このカウマカイワ(通称ロパカ)があるハラウのために歌った“カネオヘ”が素晴らしくて、「これが入ってるCD頂戴!」ってお客様何人もいらっしゃいました。彼は今作を含めて3枚出しているのですが、“カネオヘ”はどれにも入っていないんですよね~、残念です。
とにかく、彼がメリー・モナークで歌うと、バンドが映らなくてもすぐ「あっ、ロパカが歌っているぞ」ってすぐわかるほど個性的な歌いまわし。圧倒的な個性があります。
私がハワイアンにのめりこんだきっかけになった人に、ケクヒ・カナヘレという人がいます。自作の歌にこだわって、ギター1本で自分の“心”を独特な歌い方で表現するという、他のハワイアンにはないタイプ。彼女の歌にシンガーソングライターのジョニ・ミッチェルのようなロック的スピリットを感じて衝撃を受けたものです。
実はこのケクヒが今回のカウマカイワのお母さん。お母さん譲りの、アクの強いうたい回し。地球とか、人類とかを感じさせるスケールのある詞と、奥深いメロディー。ほとんどの曲が自作か、曾祖母のクムフラ、イーディス・カナカオーレが残した楽曲。
彼の音楽は確かに取っつきやすい音楽ではないけれど、今の若いハワイのミュージシャンの多くが“フラ=踊り”に寄って音楽を作っていることに対して、彼は、絶対的に“伝えたいこと=メッセージ”があって歌い、チャントするところが凄いと思います。
ほんとにハワイが好きな人にだけ愛されたきたこの母子のスタイルは、ビックセールスになることはないけど、とっても価値のある音楽だと思います!
ひとこと“アロハ”コラム:
ケアリイ・レイシェル。私は今年も地元の神奈川県民ホールで観てきました。個人的にはここ数年の中でもっともいい出来だったと思います。もちろん毎年いいんですけど、今年は、彼のベスト的選曲だったことと、日本の彼のハラウのレベルもグンと上がっていたし、ハワイのダンサーもいつになく洗練されていてステージに映えていました。
そうそう、ヴァンス・K.がMCやっていました。やっぱり、彼の「アローハ!」って声を聞くとハワイの雰囲気が俄然出ますよね!
カヴァイハエがデビューしたあの夏、彼らのすべてのステージについて回ってCDを売ったことがこの間のことのようにフラッシュ・バックしました。