ABADU / BABADU!
ババドゥー / ババドゥ
(セレステ CMYK-6227)
夏はリリースが多くてご紹介が遅れてしまいました。でも秋の方がずっと似合う音なんです。
このジャケ、結構キテますね。でも、なんとも言えないキナタい雰囲気にそそられる方も多いのでは? 日本とハワイの70年代のサーフィン・カルチャーの中心で活躍したカラパナのカーク・トンプソンが、レムリアというバンドをプロデュースしてヒット。その後出会った今回のババドゥーさんのバックをレムリアの演奏させて出来上がったのが今作です。
沖から吹いてきた冷たい風が、ホノルルの高層ホテル群の間を抜ける間に少ぬるくなって部屋に入り込んでくるような、とても都会的なんだけど、そのルーツにはハワイの大自然を感じるような音と言えばいいのか。名前に似合わずソフトでセンチメンタルなメロディーによくなじむ優しいボーカルと、時おりフルートなんかも効果的に飛び出すセンスある控えめな演奏が、まだ夏の余韻がわずかに残るこの季節にハマるメローグルーブとなって心地よく耳に響きます。
実はこのアルバム、コレクターの間でとっても高値で取引されていたもので、僕も今回の約30年ぶりのCD化ではじめて聴くとこができました。
ひとこと“アロハ”コラム
今年のケアリイ・レイシェルは、数年ぶりに日比谷野音で観ました。デビュー盤のジャケットまんまのカヒコの衣装(ほぼ裸ってことです)で客席後方からチャントとともに登場したケアリイ。続いてミス・アロハ・フラ、チェリッサのフラも観ることができて大満足。
神奈川県民ホールもいいんだけど、あの始まる前の雰囲気は土曜の夜の開放感もあってやっぱり野音ならでは。空の色が少しずつ変わってコンサートが終わるころには大きな満月が夜空に輝いていました。いい夜でした。家に帰ってもう一度最初からビール飲み直したのは言うまでもありません。