CECILIO & KAPONO / C & K CECILIO&KAPONO / C&K
セシリオ&カポノ / C&K
(ハワイ盤 C&K RECORDS-2009)
セシリオ&カポノの名前にピンとくる方は70年代後半に青春を過ごした方ですね。音が上手に思い出せなくても下の“NIGHT MUSIC ”(1976年)のジャケット見れば「これね~」となる方も多いはず。
ギャビー・パヒヌイの登場以来、アメリカ本土のロックやフォークにたっぷりと影響されながらも、ハワイの伝統に敬意を払いつつ、でも、なにか新しい音楽でハワイアンである自分を表現したいという流れの中で、最も早くアメリカでのデビューし成功した二人でした。“NIGHT MUSIC”は今聴いてもその演奏、二人の歌、曲のクォリティー、すべてにおいてハワイ音楽のひとつに頂点にあるアルバムとして、今もよく売れます。
さて、二人はこのアルバムのリリース後、長い長い間一緒の活動はほとんどなかったのですが、ここ数年、日本にも揃って現れて、江ノ島でライブをやってみたりと活動を復活させていました。そして、ようやく何十年ぶりのアルバムがこれ。
全8曲、約35分と今どきのCDの約半分という長さはまさに連中らしい。トム・スコットなど当時のロスの名だたるミュージシャンを使って作りこんだ“NIGHT MUSIC”とは違い、長年の気の知れた友達らに囲まれて、いつものあの声で歌う、肩の力の抜けた今のハワイ。ちょっとジプシー・キングスのような幕開けの曲も良かったし、7曲目にある、当時の切ないサウンドを再現したような曲にも十分心打たれるものありました。
とにかくヘンリー・カポノのあの“声”。ハワイの人でしか出ない、陽に焼けたようなあの声がやっぱりいい。70年代を生きた人も、若いハワイアン・ファンにも聴いて欲しいです。
ひとこと“アロハ”コラム
山梨の八ヶ岳にキャンプに行ってきました。実は小学校以来のキャンプだったんだけど、道具は一切持っていないので、すべてレンタルしてもらいました。
テントも寝袋も清潔で、何よりトイレも流しもピカピカで快適そのもの。夏と違って、この季節、たいしてすることがなくて、夕方温泉に行って、帰ってきたら火をおこしてだらだらBBQして、ビールと勝沼ワイン飲んで寝る。朝起きてまた火をおこしてコーヒー。水が美味しいからか、いつものコストコのコーヒーが旨いのなんの。地元のパン屋で買ったパンを食べて、また、だらだらっと、お昼くらいまで過ごしました。その後、別の温泉に入って、帰りはバッチリ渋滞にはまりましたが、それも午後の優しい日差しを浴びながら、優しかったキャンプ場のおじさんの人生を羨ましく思いながら、日頃聴かない古いハワイアンかけてみたりして、それなりに楽しく過ごしました。なにもしない贅沢を味わった秋の2日でした。