KEOLA BEAMER & RAIATEA
ケオラ・ビーマー & ライアテア
(①ハワイ盤 RHCD-8685/②国内解説付盤LEIR-0108)
少し疲れがたまってきたなという、頑張らない週末用におすすめします。幕開けはハワイから世界の平和を祈る「イマジン」のハワイ語ヴァージョン。優しく深いトーンのケオラ・ビーマーのボーカルを追いかけるようなライアテアの美しく澄んだファルセット。そしてラスト、ライアテアの代表曲になった「キモ・ヘンダーソン・フラ」まで、静かに、流れるような小一時間が過ぎていきます。
ケオラ・ビーマーをご紹介しましょう。彼は有名音楽一族、ビーマー家の一員。スラック・キー・ギターの名手で、多くのアルバムをコンスタントに発表しています。特に70年代後半の「ホノルル・シティーライツ」は名曲として有名です。
ライアテアは今ハワイと日本で最も売れているハワイアン・アーチスト。ダンサーの間では「ポー・ライライ」など人気のナンバーが多数です。可憐な容姿と声、ストイックにトラディショナルなハワイアンを歌う姿勢が幅広い世代に共感を呼んでいる人。
二人は昨年行われたライアテア25歳のバースデー・コンサートで競演。この様子はDVDにもなっていて、なんかいい感じだなって思ったのは、観た人だけじゃなくて、当の本人たちだったようで、今回のレコーディングになったようです。
ケオラ・ビーマーは歌もギターもとてもスローで、コンサートでは居眠りする人続出という癒しのプロ。居眠りを弁護すると、この人の音楽はとってもスピリチュアルなものがあって、聴いているうちにどんどん日頃のストレスが足元に落ちていって、心の底からリラックスさせるものがあるんです。このアルバムも最初に書いたように、とても静かなアルバムです。退屈に感じる人もいるだろうな。でも、ハワイの人の奥ゆかしさみたいなものも感じたし、「イマジン」なんて大きな曲は、誰でもカヴァーできるものじゃなくて、戦争を知っているからこそ歌えるし、心から平和も願えるんでしょうね。
去年夏に見たライアテアはちょっと疲れているように見えたけど、ここでの彼女は、大先輩のギターに身を任せて思う存分、心地よさそう歌っていて、自分の居場所を確認しているかのようにも見えて感慨深かったです。
*ハワイ盤はハワイから直輸入なので、タワーレコードでは買えますが、その他のCDショップでは扱っていないことが多いです。国内解説付盤は国内メーカーがハワイ盤に解説を付けたもので、その分ちょっとお高いですが、どこのCDショップでも取り扱いが可能です。
ひとこと“ALOHA”コラム
ちょっと前に、白い液晶TVのこと書きましたが、僕はまだブラウン管で頑張っているので、そろそろかなと、川崎のヨドバシカメラによくチェックに行きます。そこで、すべてのTVに映しているのが、なぜかいつもハワイの海の映像で、これがとにかく美しい。さすが、女性もターゲットにしているヨドバシさんならではの工夫です。カップルで来ている女性が「色は黒だけですか~」と店員さんに聞いている姿も見かけます。そうなんですよ。今37インチ以上で白があるのはソニーとシャープだけなんです。僕も早く買ってジェリー・ロペスのサーフィンDVD見てみたいです。