ジャック・ジョンソン & フレンズ
ベスト・オブ・コクア・フェスティヴァル
(ユニヴァーサル UICU-1220)
オアフが生んだスーパー・シンガー・ソング・ライター、ジャック・ジョンソンはプロ・サーファーでもあることから、日本ではサーフ系と呼ばれることが多いアーチスト。ナチュラルな歌声と、アコースティックな演奏はまさにサーフ・セッションのあとのメロウな時間にぴったりです。
さて、今回のアルバムはジャックと奥さまによって設立されたハワイの大自然や教育をバックアップする団体コクア基金が、活動の一環で2010年までに6回開催した「コクア・フェスティヴァル」での演奏からベストなものを厳選したライブアルバムです。
さすがジャックの人脈、集まったミュージシャンはとっても豪華。私の大好きなジャクソン・ブラウンをはじめ、カントリーの大御所ウィリー・ネルソン、同じくサーフ系と呼ばれるG.ラブとベン・ハーパー、そして意外にもジェイク・シマブクロまで参加。ジャックはハワイのアーチストとの競演はあまりなかったですから面白い取り合わせです。
どの演奏もジャック・ジョンソンの歌が中心で、雰囲気はいつものゆったり、まったり、いい感じで進行、彼の新作としても聴けます。ジャック・ジョンソンは最近アルバムを出していなかったので、今回久しぶりに歌声を聴いて、懐かしい気持ちになりました。だって、彼の2作目“オン・アンド・オン” はほんとによく売れたし、よく聴きましたから。
<お知らせ>
前回ご紹介させていただいた、私が選曲・監修しましたハワイアン・コンピレーション「ラブ・アロハ」のライナー・ノーツに誤りがありました。すでに発売されている商品なので差し替えなどができず、でも、少しでも正しい情報をお伝えしたく、この場をお借りしてお詫びと訂正をさせて下さい。
ディスク1の9曲目のイーセブンス「シー・エー・ティー~」の解説の中で
「スティール・ギターのボビー・インガノらと結成した…」と書いたのですが、正しくはアラン・アカカです。これは私の完全なミスでした。この曲を歌う神谷えりさんをはじめアーチストの皆さんはもちろんのこと、このスティール・ギター聴いて別のCDを探している方もいらっしゃるかもしれません。大きな責任を感じております。ここにお詫び申し上げます。
ひとこと“ALOHA”コラム
今回のジャック・ジョンソンが持つスタジオは、自らが設置したソーラー発電装置を供えていて、録音に使う基本的な電力はこれで賄われているとのこと。今朝の朝刊に、大飯原発が再稼動を地元が承認するという内容の記事がありました。地元の方の苦しい立場よくわかりますが、みんなで節電して昨年は何とかなったわけだし、大きな痛みを味わって、その見返りとして原発なしの生活を得ることができそうだっただけに残念に感じます。原発は危なすぎる発電システムだと思いますよ。