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第8回 ハワイ語、日本語、そして英語

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フラを踊るにあたって、とても大切なのがハワイ語。ハワイ語は言霊であり、その昔、歌のようにしゃべられていたと言われます。ハワイ語は、歴史的背景から全て英語に変えさせられ、禁止された時代がありました。その影響からハワイ語を話せる人々が激減し、ハワイ語は壊滅状態を迎えました。

このことは、ハワイ島のヒロに住む長老が言っていたことを思い起こさせます。長老は「昔、山から下りてきたら、言葉が歌ではなくなっていた」と語っていました。

現在はハワイ語の勉強をしたくても身近に聞ける人があまりいません。近年、ハワイでハワイ語だけを教える学校が開校され始めたことは、非常に良いことだと思います。失いかけたハワイの文化が復活する日は、そう遠くは無いと思います。

ハワイでは、名前はその人の全てを表現します。そのことを象徴するエピソードをひとつ。以前、取材したハワイアンのフラダンサーの名前が、約30文字もある長い名前だったので、掲載にあたり省略したいと相談したところ、そのまま載せることができなければ、使わなくて良いと断られてしまい、そのままの名前で掲載した、ということがありました。
また、ハワイ語には素晴らしい点がたくさんあります。

ハワイ語と日本語には共通点があり、英語の場合は、主語(IとかYou、He、Sheなど)が無ければ、会話が成り立ちませんが、ハワイ語と日本語は主語が無くても会話が成り立ちます。これは相手を優先する考え方がベースにあるからです。英語は、自分が先。ハワイアンと日本人との間には分かり合える価値観があるんですね。事実、ハワイアンは、とても謙虚。それは自分が恥ずかしくなるほどです。

そして、ハワイ語には、汚い言葉や人を傷つけるような言葉が無いといわれています。言葉はエネルギーである、ということを深く理解しているからなのか、ネガティブなことは、言わないし受け入れません。フラのモーションでも、アオレ(「No」という意味)を表現する時は、両手で払って相手に返すような動作をします。ネガティブな事は、聞いている人にも悪影響ですし、自分だけの問題に止まりませんよね。なるべくポジティブなことだけを言うようにしたいものです。

ハワイ語が復活し、いつの日かあちこちで聞ける日を心から 楽しみにしています。もしかしたら、ハワイ語はこの地球を救える言葉かもしれません!