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第13回 E Ho’i Mai I Ka Piko Hula! 「ワールド・インビテーション・フラフェスティバル2006」 第1話 初めてのカーラアウづくり

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カーラアウを取りに行った場所カーラアウを取りに行った場所

11月9日から2日間、ホノルルのワイキキ・シェルで「ワールド・インビテーション・フラフェスティバル2006」が開催されました。私のハラウは1年ぶりに出場し、カウラカヒハワイ校は、カヒコ、ハワイ語、ミュージシャン部門で優勝、日本のモアニケアラ オ カウラカヒ校は、カヒコ、ハワイ語、アウアナ部門で2回連続総合優勝獲得、という快挙を遂げることができました!

今年はワイキキコミュニュティーセンターのナラニのクラスに来ているフラの生徒さん、その他のクムのワークショップに参加していた方々、ハラウのために寄付をして頂いた方など、たくさんの方がサポートがあったので、このような結果を出せたといっても過言ではありません。本当にありがとうございました。

今回から数回に渡り、この「ワールド・インビテーション・フラフェスティバル2006」にまつわる印象的なエピソードをお話ししたいと思います。

「ワールド・インビテーション・フラフェスティバル」のコンペに出場することをクムから告げられたのは今年4月のこと。2004年にコンペに出場した時は、6部門の優勝に加え、総合優勝も果たしていました。クムは、出場するからには必ず勝ちたい!と考えていたので、プレッシャーの中、生徒たちも同じ気持ちで意気込んでいました。

コンペに出場するとなったら、まず、必ずすることがあります。それは、ファンド・レイジング。ファンド・レイジングとは、募金活動のことで、衣装代やミュージシャンへのお礼など、イベントで必要な資金を、クッキーを売ったり、カー・ウォッシュをして集めるのです。

表皮を剥がす作業表皮を剥がす作業 表皮を剥がす作業
このファンド・レイジングで、始めてカーラアウを作る貴重な体験をしました。

7月も半ばに入り「早くコンペの練習、始まらないな~」と思い始めていた頃、クムから16日の早朝、スタバにナイフを持って集合するよう連絡がありました。 当日、集まったハラウの生徒20人(その内5人が日本人)が車で山へ向かいました。ロコの生徒と混じりトラックの荷台に乗り込み、360度見渡せる素晴らしい景色を眺めながら、始めての経験に興奮!荷台に乗ることができるのもロコライフならではかもしれませんね。

15分くらい走り、山の入り口に到着。なんとそこは、ハラウの生徒さんのおばさんのお家の裏。お祈りをしてから山に入り、カーラアウの材料となるハオレコアを切るように教わりました。

山の奥へ奥へと中へ入り、切っていきます。コアの木は、環境の変化や過剰な伐採が原因で、絶滅の危機にありますが、ハオレコアは、あちらこちらに生えています。人数分切り終わったら、今度は、決まったサイズに切れ分け、その場で表皮を剥いでいきます。木によっては、スーッとスムーズに剥れるものもありますが、そうでないものもあり、これがなかなか重労働。

突然の訪問者アフリカンカメレオン突然の訪問者アフリカンカメレオン 突然の訪問者アフリカンカメレオン

途中、ラッキーなことに、大きなアフリカンカメレオンに遭遇しました。小型版の恐竜と言う外見でしたが、クムの肩に乗ったりして、可愛らしかったです。

作業を続けること数時間。午後1時半に無事、みんなのカーラアウ(スティックの)制作が終わりました。後は木が乾くまで約1週間待てば完成です。みんなもう、お腹がペコペコだったのでランチを取り、帰路につきました。

カーラアウ制作を通じて、感じたこと。それは、木の皮がスムーズにはがれればホッとし、はがれにくい所は焦らず丁寧に扱う、このひとつひとつの行程から、学びが始まっているということ。そして、自分で使う楽器を自分で作るとき、その楽器にマナが宿る、ということでした。みなさんも、ぜひトライしてみてくださいね。