ラハイナのランドマークにもなっている1901年創業のホテル「パイオニア・イン」の入り口にたたずむ2体の木造の船長像。
僕にとってはカーサジニアン号、パイオニア・インと並ぶラハイナのイメージの一つだ。
ラハイナは捕鯨の町だったことから、どこか大航海時代のヨーロッパの港町の雰囲気をもっているようにも思えタイムスリップしたような感覚に陥る町だ。
ハーマン・メルヴィル作の『白鯨』に登場する町のイメージも僕の中にあったのかも知れない。実際には小説の舞台は北アメリカの大西洋側の港町なのだが。
そして1956年に映画化された『白鯨』でグレゴリー・ペックが演ずる片足が義足の捕鯨船長エイハブ役がパイオニア・インの前にたたずむ木造船長と重なって見えてしまうこともずっと僕の脳裏にあった。
町のあちらこちらでは航海(マリン)グッズやクジラのグッズが売られているのも他のハワイの町と違う感じなのだ。
日差しの強いラハイナ・ヌーンの午後パイオニア・インの木陰に入ると心地良い海風が吹き抜ける。目の間の前の青い海には次々とクルーズ船が出港していく。
その先にはラナイ島の島肌もはっきりと見える。
手前のサーフポイントでは多くのサーファーが波乗りをしている。
フロントストリートのランチタイムは観光客で賑わい、オーシャンフロントの人気レストランでは順番を待つ客で列ができている。
サンセットタイムにはパイオニア・インの前の広場に観光客や地元の人達が集まってくる。
ハワイで一番美しいと言われているラハイナ・サンセットを見るためだ。
夜は観光客でラハイナの町は最も賑わう時間だ。
僕はそんなラハイナの町が大好きで長年通い続けている。
毎日繰り返されるラハイナの時間。
そして木造の船長もラハイナのこの光景を長年見続けているのだろう。