コラムコラム

第20回 Kaimana Beach Sunset

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ワイキキの東側に位置するカピオラニ・パークの海側には、美しいカイマナ・ビーチがある。
20世紀初頭にホテル‘サンスシー’があった場所なので、サンスシー・ビーチともいう。

現在、その場所にはカイマナ・ビーチ・ホテルが建っていて、1階海側のビーチに張り出したテラスには、当時のまま残されている大きなハウの木があるレストラン‘ハウツリーラナイ’が人気を集めている。サンセットの時間になると、多く観光客やローカルの人達でにぎわっている。


‘Kaimana Beach Sunset’と題した絵は、ワイアナエの丘に沈む夏の夕日の絶好のビューポイントになっているカイマナ・ビーチでのサンセットタイムの空気感を表現したくて描いてみた1枚だ。
今では見ることができない赤いライフガードタワーの横にはサーフボードを積んだ車。
そして空にはニュームーンの月がでている。
自分の好きなものをこの絵に描きこんでみた。

1900年代初頭『宝島』の著者ロバート・ルイス・スティーブンソンがホテル・サンスシーに6週間滞在してこの場所の美しさに感動し、「清らかな空気、美しく透明な海の水、美味しい食べ物、ワイアナエの丘に沈む天国のような夕日、古き予良き自然を愛する者がいるのなら、私はここ、サンスシーを勧めたい」という言葉を残した。
ハウツリーラナイのメニューにもこの言葉が綴られている。

今でもこの場所に来ると、黄昏時にホテルの1階のラウンジで演奏していたエキゾティックサウンドの大御所アーサー・ライマンのヴィブラフォンのサウンドを思い出す。
その音を聞いたとたん、遠い遠い古き良きハワイへタイムスリップしたような錯覚に陥っていたことも。もう10年以上も前の話だ。

僕もロバート・ルイス・スティーブンソンが見た当時と変わらぬワイアナエの丘に沈む美しい夕日を見ることができるカイマナ・ビーチを是非皆さんにお勧めしたい。