コラムコラム

第21回 Sweet Kohala Moon

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ハワイ島西海岸(コハラコースト)から北に向かって車を走らせると最北端の町ハヴィ(Hawi)にたどり着く。僕はのんびりとした雰囲気を持ち日系ジェネラルストアーなどの名残が見られる町並みが好きで必ず立ち寄ることにしている。
そして町の中心にあるバンブーレストランでランチをとるのがお決まりのコースだ。

ハヴィの東隣の町カパアウ(Kapaau)も好きな町だ。
ここはカメハメハ生誕の地でもありカメハメ大王像がある町で有名だ。
ホノルルにあるカメハメハ大王像は実はレプリカで、こちらがオリジナルなのだ。

この町からさらに東に車を走らせると壮大な風景が見渡せるポロル渓谷(Pololu Valley)展望台にたどり着く。ここがノースコハラの終点だ。

この先、東海岸の最北端ワイピオ渓谷までは道がなく海岸線は切り立った断崖が幾重にも続いている。この風景はホノルルからヒロに向かうフライトで見ることができるので僕はいつもも右側に席をとるようにしている。

この誰もが足を踏み入れることのできない聖域のような場所を想像して描いた1枚が‘North Kohala Moon’(スゥイート・コハラ・ムーン)だ。
波の大きなフルムーンの夜、名もない黒砂の小さなビーチでパレオをまとったロコガールがウクレレを奏でている。常に押し寄せてくる波のリズムとゆったりとしたウクレレの音色は遠い遠い過去へと導いてくれる。
僕が思い浮かべる古き良きハワイの1場面だ。

この絵は10年以上前に描いたものだが再びこの絵を見ているとその時描いていた古き良きハワイへの想いが蘇ってきた。
そして今の想いをまた描きたくなってきた。

直ぐに筆をとって新たな‘Sweet Kohala Moon’を描くつもりだ。