家の目の前がノースショアという絶好のローケーションは、サーファーだけではなく世界中のハワイ好きの人達にも憧れだと思う。
第28話目のコラムで取り上げた僕の憧れの家の絵‘Hale North Shore’は、部屋の中からパイプラインのポイントが見渡せる風景だが、今回の絵‘Hale Nalu’(波の家)は、この家を外から見た構図で描いてみた。

設定は爽やかな風が吹く、ある晴れた日の冬のノースショアの午後。
プルメリア、バナナ、ナウパカなど熱帯の草花が茂っている庭の先にはオアフ島北海岸の海が広がっている。
遠くに見えるカエナ岬には虹がかかりその手前にはチューブを巻いた波が今にも崩れようとしている。
大波を見つめ、これからテイク・オフしようとしているサーファーの手にはガンがしっかりと抱えられている。
パステルグリーンにペイントされた家のラナイには一人のロコガールがウクレレでハワイアンソングを弾きながら海に出ていくサーファーを見送る。
こんなシーンを描いていたら、映画‘ノースショア’の中で大波に挑戦するサーファーの無事を祈るため溶岩をティの葉に巻き、ヘイアウの石垣に置いて祈っていた美しいロコガールを思い出した。何度も見た‘ノースショア’の数々のシーンはサーフィンやカルチャーなど深く僕の中にノースショアのイメージを植え込んでいった。
そしてますますノースショアが好きになっていった。
ノースショアはこれからも何度でも通いたい場所だ。
更に‘Hale Nalu’の続編も描いてみたいと思っている。