コラムコラム

第2回 ハナ・ハイウェイその1 「カフルイ~ケアナエへ」

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ペケロ(Pekelo)が歌う‘Going to Hana Maui’を聴いているとマウイ島のハナ・ハイウェイでのドライブを思い出す。 軽快なカントリー・タッチの曲で92年から93年にかけてハワイで大ヒットした。それまではハナについて歌った代表曲といえばドン・ホーなど様々な歌手がカバーしている‘Hasegawa General Store’だった。 僕も以前にハセガワ・ジェネラル・ストアーで同曲の入っている‘Heavenly Hana’というコンピレーションのカセット・テープを購入して今でも時々聴いている。 ‘Going to Hana Maui’の大ヒットでこの曲がハナを歌った新しいマウイの代表曲となった。

■「過酷」と評されたドライブ

カフルイからハナまでのロングドライブは617のカーブと56ヶ所の橋があり、その橋のほとんどがワンレーン・ブリッジ(One Lane Bridge)で、お互い対向車を譲り合わなければ渡れないほど狭い橋なのだ。以前は道路状態も悪くハナまでのドライブは「過酷」とまで言われていた。‘ROAD TO HANA SURVIVOR’とプリントされたTシャツも売っていたくらいだ。 現在は道路も整備され道幅も広くなっているのでカーブとワンレーン・ブリッジの数は変わらないものの、以前よりはかなり走りやすくなっている。

■ ドライブするなら晴天がいい

僕はパイアの町で休息を取り、滝やトロピカル・ジャングルを楽しみながら3時間くらいかけてハナまでのんびり行くのが楽しくて好きだ。 以前、道路状態があまりよくない頃、どしゃ降りの中をハナまで走った事がある。 ハイウェイ沿いの川は水量を増し、山に降る雨はあちらこちらに滝となって流れ落ち道路にも流れ込んでくる。各所で小さながけ崩れが起こり岩や石が路上に散乱し、一時道路が寸断されていたこともあった。ハナ・コーストの美しい青い海や海岸線も雨に煙って見えない。やはりハナ・ハイウェイをドライブするのは晴天がよい。

■ 1800年代から変わらない風景

ケアナエにある1860年に建てられた教会。パイアから快適な道を40分ほど走るとフエロという地名がでてくる。このあたりから道は急に狭くなり、カーブもきつくなってハナ・ハイウエィ本番という感じになってくる。ここから先の道沿いにはいくつかのビュー・ポイントが存在し、その中でも僕のお気に入りのポイントが二つある。 一つ目はハナまでの中間地点(Half Way to Hana)近くにある集落、ケアナエ(Keanae)を見下ろすポイントだ。 この土地はハレアカラ火山から流出した溶岩でできた小さな半島で海岸沿いの岩は真っ黒で、そこにはハラの木(たこの木)が群生している。この小さな半島には一面タロイモ畑が広がり、1860年に建てられた‘Ke’anae Congregational Church’という古い教会がタロイモ畑の中にたたずんでいる様子は昔から変わっていないのだろう。