
Ku`uipo Freitas
今年のメリー・モナーク開催直前の4月2日(木)、マウナケアでは、TMTの建設に反対する人々が逮捕されました。その数は、31人と言われています。正式に許可されている建設を妨害したためです。
2日の朝、100人以上の人が山頂の建設現場に続く道に集まりました。彼らは、工事車両が現場へ向かう道を塞ぎ、抗議をしたのです。実はその週の前半に、彼らはすでに警察から「これ以上建設を妨害すれば逮捕者が出る」と、警告を受けていました。しかし、マウナケアを守りたい人々は再び集まり、そして、ついに逮捕者が出てしまったのです。
この逮捕劇は、とても悲しい光景でした。向かい合った抗議団体と警察官は、みな、ハワイを愛し、ハワイに住む人です。個人の思いと、社会的な役割がぶつかり、それぞれの胸を痛めたことでしょう。警察はまず、抗議団体に祈りを捧げ、主張を述べる時間を許可しました。そして、次に警察としての見解を述べました。双方の話し合いの中で、お互いが人として尊敬し合い、分かり合い、それでもなお従わなければいけない譲れないものがあることを確認し合いました。お互いが苦しいことはそれぞれに伝わっていました。言葉は少なく、静かに、「Mahalo」と言い合いました。

Photo: Red Power Media
警察に名前を呼ばれた人は前に出て、代表の警察官と、おでこと鼻先をくっつけた、ハワイの伝統的な挨拶である「ハー(Ha)」を交わしました。最も敬意を込めた挨拶です。そして、彼らは他の警察官によって、結束バンドで両手を留められ、ヒロ警察署に連行されました。残された人々は祈りながら、歌いながら、静かに道をあけ、工事車両は山頂へと向かいました。
この逮捕劇のことは瞬く間に世界中に広がり、多くの人が胸を痛めました。そして、メリー・モナークでハワイ文化への理解がある人が多く集まることを懸念し、TMT建設はメリー・モナーク開催前に中断されたのです。
しかし、ついに、建設再開が正式に発表されました。その日はハワイ時間の6/24(水)です。
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