第4回 日本の花で作るハワイアンレイ
<Matthiola ストック>
ふたつ目にご紹介するお花は「ストック」です。 このストックはハワイで育っているのは見たことがありません。 もしかしたら切り花で売っているかもしれませんが…
もうずいぶんと前のことになりましたが、私はアレンジメントやブーケ製作、ワイヤーワーク、ガーデニングなどのさまざまなお花の技術をイギリスに学びに行っていたことがあります。 イギリスでは、このストックの切り花がお店で売られていたり、ガーデンできれいに咲いているのをよく見かけました。 それもそのはず、ストックは原産地が南ヨーロッパなんです。 フラワーアレンジにもよく使われているので、きっと皆さん見れば『あぁ、このお花ね』とすぐにわかると思います。
日本での名前は「ストック」で、お花屋さんで売られています。 イギリスでもストックまたは「マッティオラ」と呼ばれています。 マッティオラは学名のMatthiola incana(マッティオラ インカナ)から。 この学名のマッティオラは、植物学者マッティオリに由来していると言われています。 インカナは『灰白色の』と言う意味で、茎や葉に細かいうぶ毛のような毛が生えていて灰白色に見えるところにちなんでいるそうです。
ストックは本来、春咲きです。 日本では秋に種をまいて、冬の間は寒さに耐えて越冬し、そして暖かくなる春にきれいに花を咲かせてくれます。 日本で出回っている切り花は、ほぼすべて国産のもので、12月くらいから春、すっかり暖かくなるまで栽培され、出荷されます。 以前は1本立ちものものしかありませんでしたが、品種改良が進み、今ではスプレー咲きのものもあります。
1本立ちのもの、スプレー咲きのもの、どちらも1本の茎にお花がたくさん付きます。 そしてどちらも花の形状は同じですが、大きさが違います。 レイにすると仕上がったレイのサイズ、太さが変わりますので、しっかりした太いレイを作りたい時には1本立ちのものを、少し細めに作りたい時にはスプレー咲きの小さめのお花を使うといいでしょう。
このストック、かわいらしい色がたくさん。 白、薄い黄色がかったクリーム色、薄いピンク、濃いピンク、ピーチ、ラベンダー(薄い紫)、濃い紫、ワインレッドなど、など。 そしてとてもいい香りなんです。 いつも私はレッスンでストックを使う時には、まず皆さんに香りをかいでいただくんです。 ストックがこんなにいい香りなんて、とびっくりされる方が多いんですよ。 皆さんもぜひこのストックを見かけたら香りをかいでみてください。 色によって少し香りが違うかもしれませんが、あまくてかわいい香りがすることと思います。
そんなストックの花、この香りを身につけてフラが踊れたらどんなに素敵だろう、と思いレイを作ってみました。 花を見つめながらどんなレイにしようか考え、いろいろ試してみました。
次回はそんなストックで作ったレイをご紹介しますね。
ストック
アブラナ科 マッティオラ属
英名:Stock / Matthiola
原産地:南ヨーロッパ
<レイ制作についてのお問い合わせ>
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