『エ・ニポ・マイ』
(ハワイ盤)

サンフランシスコに次いで京都にも教室を持つヒロのハラウ「ハア・エア・オ・キノヒ」。ここを率いるクムフラ、ポール・ネヴィスの息子さんで、キノヒ・ネヴィスはここのダンサーでもあるけど音楽も大の得意。今回のコマカキノは彼と、ハラウのダンサーによるグループで、2013年にはCDデビューしています。
オリジナルメンバーは、マ・ワナ(ベース)、ナマカ・ディメーロ(ウクレレ)そしてキノヒ・ネヴェス(ギター)。デビュー盤が出た時は、やたら爽やかな連中が出てきたなぁと思っていたんですが、今回は何かが違う。それは新加入のクリスチャン・ウェドリントンのスティールギターがとにかく効いてるからだったんですね。甘くてスムーズ、出しゃばらず、奥の方でひっそりと、でもしっかりと弾いている感じ。
もちろんボーカルもいいです。きれいなファルセットなんだけど、例えばナー・パラパライのようにどこまでも高く~という感じじゃなくて、心地よく自然に歌っている感じ。みんなでハモる時も、さすが同じハラウでずっと踊ってきただけあって、息のあったコーラスを聞かせます。
8曲はオリジナルで、残りは「カウオハ・マイ」や「スィート・レイラニ」などのカヴァー。若い彼らが生まれ育ったフラの世界と、その周りのトラディショナルな音楽にどう取り組むかは難しかったと思いますが、彼らは新たにスティールを入れたりして、どんどんレイドバックしている。でも、ボーカルとコーラスはなんか新しい雰囲気。
最近はこうしたトラッド系のグループのリリースは増える傾向ですが、その中でもコマカイキーノはダントツの完成度。ぜひ聴いてみてください。
この秋、ダンサーと共に来日したようですが、見たかったなぁ。
ひとこと“ALOHA”コラム
ラジオFM東京の月~木の15時から放送されている「シンクロのシティ」が最高に楽しいです。毎日一つのテーマに沿って、街角で丹念にインタビューを集めるという趣旨の番組なんですが、テレビのそれとは違って、みんな語る語る。ちなみに今日のテーマは「東京湾って何が釣れるんですか?」でした。釣り人の中には、「オレ、海の男だからさぁ」というおじさんが東京湾釣りの楽しさを熱く武骨に語っていたりして楽しい。我が家がある地域は東京湾に面していて、釣りのメッカでもあります。小学校以来やっていないハゼ釣りがとってもしたくなってしまいました。まずは道具だな。